【解説・楽譜】花の歌 (Blumenlied) / ランゲ (Gustav Lange)

ピアノ名曲110選-GRADE B

こんにちは、じゃむです!

今回ご紹介するのはランゲ作曲の「花の歌」です。

作曲家のグスタフ・ランゲさんはドイツのピアニストで、なんと400曲以上のピアノ曲を作曲しているのですが、その中で一番有名なのがこの「花の歌」。

<グスタフ・ランゲ↓>

ランゲさん、中々いかつい感じですが、そんな見た目とは真逆な美しいこの曲。

何となくですが、バダジェフスカの「乙女の祈り」や、オースティンの「アルプスの夕映え」と曲の雰囲気が似ていますよね(難易度的にも)!?

この3曲のいずれかを目標に練習している方も多いのではないでしょうか?

「花の歌」はピアノ学習者にとっての登竜門的な存在でもありますよね♪

そしてこの曲は、楽譜にして4ページと決して長くはないのですが、曲調が2回変化するため、1曲で3度美味しい(?)構成となっています。

A(1~8小節)-B(9~18小節)-A(19~26小節)-C(27~44小節)-A(45~59小節)

Aのメロディーは上記の通り、3回も出てくるので、練習していれば自然と弾けるようになりますが、B,Cが中々の曲者です。

<何度も出てくるAメロディー冒頭↓>

それでは、曲の概要に移りましょう!

曲の概要

【作曲者】グスタフ・ランゲ (Gustav Lange)

【調】ヘ長調 (シ♭)

【指定速度】Lento moderato (ゆるやかに、控えめな速度で)

【拍子】6/8拍子

【音楽用語】
①espressivo(表情豊かに)
②Più mosso(それまでより速く)
③rapido zeffiroso(そよ風のように速く)
④poco rit(少しずつ遅く)
⑤con anima cantando(歌うように魂をこめて)
⑥a tempo(元の速度で)
⑦a piacere(演奏者の自由に)
⑧quasi arpa(ハープのように) ⑨tranquillo(静かに)

非常に多くの表現指示がありますね!それだけ表情豊かに弾いて欲しいというランゲさんの思いが伝わってきます。

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難易度

3(10段階) ※全音ピアノピース:B

上記で述べた通り、「A(1~8小節)-B(9~18小節)-A(19~26小節)-C(27~44小節)-A(45~59小節)」

の3部構成で、Aは3回も出てくるので、練習していれば自然と弾けるようになりますが、B,Cが中々の曲者です。

初見で18小節目の音符の多さと小ささにギョッとされた方も多いはず笑

このアルペジオ、弾いてみると案外手にフィットする形なので、力み過ぎず落ち着いて挑戦してみて下さい。

もう1つの力みポイントは35-36小節目の右手三連符祭りでしょうか・・・

速く弾こうという気持ちが先行しすぎると、つっかえてしまいます。ランゲさんの「a piacere(演奏者の自由に)」と言う言葉通り、自分が一番気持ち良いと思う速度で弾きましょう!

また、アルペジオで弾き辛いTOP2が43小節目の左手と、57小節目の右手

43小節目の左手は、赤四角で囲ったように、一番下の音がファ固定ですから、上の2音の変化に気を付けて

57小節目の右手は、下のラ・ド・ファを固定して弾けば、楽に弾けますよ!

音が多くて嫌になりますが、法則を冷静に整理すれば、肉体的・精神的にかなり楽になります笑

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